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壁が目覚める順番
完了 1/1 · 9:16 · 2026-10-13 14:20
壁が目覚める順番
夜明け、誰もいないクライミングジムで作業灯がひとつ「パチッ」とともり、光の中にチョークの粉が舞い上がる。一つ目はブラシ、二つ目はルート、三つ目は扉、四つ目は手――昨日の手跡を払い、アプリコット色の新しいホールドを締め、朝の光がマットの上に横たわり、最初の指先からチョークが立ちのぼるとき、壁が目覚める。夜、灯りがひとつずつ消えたあと、次の夜明けの同じ場所には、青緑色の別のルートがかかっている。